さくらのVPSでWindows XPを動かしてはいない日記

さくらのVPSWindowsを動かしたり動かさなかったりという記事を見かけたので、手順を整理してみる。以下の2記事を参考にした。

概略

VMWareにインストールしたWindowsから仮想ディスクファイルを取り出し、ddコマンドを使ってVPS上に展開する。

持ち物

手順1:VMWare上にWindows環境を構築する

VMWare Playerを起動する。

[新規仮想マシンの作成]を選択する。

[後でOSをインストール]を選択して、次へ。

[Microsoft Windows]とWindowsのバージョン(今回は[Windows XP Professional])を選択して、次へ。

仮想マシン名と格納場所を適宜変更して、次へ。

ディスク最大サイズは、VPS側のサイズ20GBから、初期OS分余裕を見て15GBを指定する。
残りの5GBも、別パーティションにはなるが後から追加できる。

完了を押して、VMWare Playerのメニューに戻る。

インストールメディアとしてISOファイルを使用する場合は、[仮想マシン設定の編集]を選択する。

CD/DVD(IDE)を選択する。
[ISOイメージファイルを使用する]を選択し、ISOファイルへのパスを指定する。
OKを押して、メニューにもどる。

後は、[仮想マシンの再生]を選択すると、Windowsのインストールが進むので、ふつうにインストールを行う。

Windowsのインストールを一通り完了したら、ログインする。

2つ必要なファイルがある。

  • 82371sb.reg

VMWare->KVM移行で、ブルースクリーンが発生するのを回避するレジストリ値。
[参考]http://d.hatena.ne.jp/moriyoshi/20091116/1258368163

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\CriticalDeviceDatabase\pci#ven_8086&dev_7010]
"ClassGUID"="{4D36E96A-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}"
"Service"="intelide"
  • PROWin32.exe

標準では組み込まれていないネットワークアダプタドライバ。
[配布元]http://downloadcenter.intel.com/Detail_Desc.aspx?lang=jpn&ProductID=983&DwnldID=18717

デスクトップに保存した状態。

82371sb.regを開く。

[はい]を選択して、レジストリを追加する。

Windows仮想マシンをシャットダウンする。

手順2:VMWare上にCentOS環境を構築する

ディスクイメージを吸い上げるだけのための環境なので、
特別なことはなく、普通に構築する。


終わったら、シャットダウンしておく。

手順3:さくらのVPSでカスタムOSインストールを行う

さくらインターネットVPSコントロールパネルからログインする。

左のメニューで[OS再インストール]を選択し、更に[カスタムOSインストールへ]を進む。

OS選択の一覧から[Debian i386]を選択し、確認ボタン。

実行ボタン。

インストール情報が表示されている。後から設定する値なので、記載の通り、このままにしておく。

コンソール画面が起動する。Enter。

Japaneseを選んで、Enter。

先程のインストール情報を参考に、IPアドレスを入力して、Continue。

同じく、ネットマスク。

ゲートウェイ

パーティション作成方法、[Manual]を選択する。

[FREE SPACE]を選択し、Enter。

[Create a new partition]を選択し、Enter。

一つ目のパーティションサイズは、106.9MBとし、Continue。
何度かEnterで進んで、パーティションの詳細設定画面まで辿りつく。

[Mount point]と[Bootable flag]で、それぞれEnterを押して設定を変更する。
最後に、[Done setting up the partition]を選択して、Enter。

先程の、[Mount point]の先の画面。[Do not mout it]を選択する。

後2つパーティションを作って、最終的にこのような構成にする。
[Finish partitioning....]でEnter。

何度か[No]を選び

この画面では[Yes]

パスワードやユーザー名を、次々に入力していく。

ここから、インストール処理がしばらく続く。
終わったら、仮想サーバは停止される。

コントロールパネルのホーム画面で、仮想サーバを起動しておく。

手順4:WindowsのディスクイメージをさくらのVPSに転送する

VMWare上のCentOS側(手順2で構築した環境)で、[仮想マシン設定の編集]を選択する。

[追加]をクリック。

[ハードディスク]を選択して、次へ。

[既存の仮想ディスクを使用]を選択して、次へ。

Windows側(手順1)の.vmdkファイルの保存パスを入力して、[完了]をクリック。

新規ハードディスクが追加されている。OKをクリック。

VMWare上のCentOSを[仮想マシンの再生]で起動する。
そのままVMWareでログインしても良いし、リモートでSSH経由でも良いので、
ターミナルに入る。

[root@localhost ~]# fdisk -l

Disk /dev/hda: 16.1 GB, 16106127360 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 1958 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes

   Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/hda1   *           1        1957    15719571    7  HPFS/NTFS

Disk /dev/sda: 21.4 GB, 21474836480 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 2610 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes

   Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/sda1   *           1           6       48163+  83  Linux
/dev/sda2               7         515     4088542+  83  Linux
/dev/sda3             516         776     2096482+  82  Linux swap / Solaris
/dev/sda4             777        2610    14731605    5  Extended
/dev/sda5             777        2610    14731573+  83  Linux

fdiskで確認すると、Windowsのディスクが /dev/hda で認識されている。

次のコマンドで、このディスクがVPSに転送される。

[root@localhost ~]# dd if=/dev/hda | gzip -c | ssh root@49.212.xxx.xxx "gzip -dc | dd of=/dev/hda"

終わったら、VPS仮想サーバを再起動する。
VNCコンソールを開いて、Windowsが起動してくれば、成功。

手順5:さくらVPS上のWindowsを設定する。

Windowsが起動できたら、デスクトップ上のPROWin32.exeを実行して、ドライバをインストールする。
VNCコンソールのマウスは非常に使いづらいが、キーボードを使いつつなんとか頑張る。

ドライバのインストールが完了し、言われれば再起動もする。
終わったら、IPアドレス等をDebianインストールの際と同じ値に設定する。

後は、リモートデスクトップを許可すれば、外部から接続可能となる。

以上。
別の機会に、ベンチマーク結果を想像してみる。